2005年2月、国王ギャネンドラがクーデター、文民政府を潰し自らの政府をでっち上げる。10月には「メディア規制法」を制定し、FM局でのニュースを禁じる行為に出る。メディア、民衆は勿論黙っているわけはなく、反国王闘争を展開、政党は11月マオイストと協定を結ぶ。両者はこれまでの過ちを是正し、それぞれ反国王闘争を進めて行くことで合意。

 そのマオイストは9月に3ヶ月間の“期限付き停戦”を実施。その後、1ヶ月間延長したが、何の答えも示さない国王に対して2006年1月上旬、再び戦闘することを通告。その言葉どおり、首都カトマンズにも侵入、警察署を襲い12人以上の警官を死亡させる。

 国王政府は2月8日に内外の反発を押し切り地方議会選の投票を強行に実施する。しかし、このような非民主的で危険な状況の中で投票率はわずか21%、その上この選管発表の数字を信じる人も多くはいないであろう。この国は長い時間迷路に入り込んでいる。


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しかままことの ネパール・ライブ・レポート   Nepal Photo Reports 2006年3月5日号

ネパール・フォト・レポート 2006-29号

ヒマラヤの雄姿。アンナプルナのマナング付近(標高4,300M地点)<何れもネパール人フリーカメラマン、ビビ・フンヤル氏撮影>



国王に向かい「おまえはヒトラーだ」と訴えるデモ参加者
2005年8月カトマンズ、ダルバール広場で


ネパール・フォト・レポート 2004・6・28号
1
日時:2004年6月10日 撮影者:志鎌 誠
『ネパール、5月からの動き』

5・3;カトマンズの法科大学前で学生と警官隊が衝突、激しい投石合戦が続く

5・7; 国王政府の首相スルヤ・タパが辞任

5・19〜21; 5政党の党首と国王ギャネンドラが会談。政党側は@新首相は政党の推薦で決めるAこれからも5政党協同で進めるB国会の再会Cマオイストとの話し合いの再開、を要求する。これに対して国王は明言を避けているが、@自分の権限は落としたくないA国会の再開をあきらめるなら、5政党による政府を認めるB民衆デモに不快の念を持っている、と憶測されています。

5・30; 早朝、カトマンズの中心地でバスが爆発、1人が死亡、20人が重軽傷を負う。マオイストが犯行声明で「兵士を狙ったもので市民を狙ったものではない」と言っているが、実際には多くの市民が巻き添えになっている。そして、地方では連日、誘拐、爆弾闘争を繰り返している。

5・31;王室が新首相を“公募”。王宮前に大勢の市民が集まり、数十人が応募する(これ、ジョークではありません!)。

6・2; 国王が新首相にシュール・デューバ(NC−D)を指名する。ネパール共産党(UML)の協力が得られた結果です。これに対して、ネパールコングレス(NC)をはじめ他の4党が裏切り行為だ、と反発、今まで5党連携して反国王、民主主義回復運動を続けていたものが二つに分かれてしまっています。

そして、新首相はマオイストに和平交渉の再開を要求、今現在(6月12日)マオイスト側からの返事はありません。

また、マオイストの学生組織が全学校へのストライキを要求、6月6日から(ネパールの公休日は土曜)ほとんどの学校が閉鎖されたままになっています。6月12日現在、解決されていません。
2.3.4
4.5.6



ネパール・フォト・レポート
2004・4・27号
 ABC

A カトマンズにて26日  B 現首相の人形を焼いてシュプレヒコールをあげるデモ隊  Cそれでも欧米観光客 かトマンズ ニューロードにて。2004年4月26日志鎌 誠 撮影 D カトマンズにて2004年4月21日 
午後3時カトマンズの中心地、ニューロードニにわかにシュプレヒコー ルを挙げながらデモ隊が押し寄せる。待機していた機動隊(韓国のテコンド ーのような身なり)が、それを待ち受ける。若者が多い。女性も目立つ。 両サイドの商店は急いでシャッターヲ降ろし2階や3階に避難、そこから見物 をする。面白いことに一軒だけ店を閉めない菓子パン屋がある。その前でド ーナッツをほうばりながら見ている者が何人もいる。 デモ隊は反王政とデモクラシーの復活を連呼する。機動隊と目と鼻の先に来 ると路上に座り込み、しばし睨み合いが続く。やがて警官は一人ひとりつかみ 、抱えながらトラックの荷台に無理矢理押し込む。若者が年配者を連行する。 この間もスローガンの合唱は止むことなく、一部の見物人も呼応する。トラッ ク5台くらいに分乗され、おおよそこの日だけで200人は連行されたと思う 。

その警察のトラックが去り、一段落したかと思うと、今度は学生グループが現 れ、遠くから警官に対し罵声を浴びせ、その後投石、レンガの破片を投げる。 いくつかが警官の防御盾に当たる。10数名の警官が追いかける。学生たちは 狭い道に逃げ込む。このようなことが何度となく3時間くらい繰り返される。

一方で地方ではマオイストが100人誘拐したとか、政府軍との間で銃撃戦も 続き、またカトマンズのホテル街では欧米人の旅行者が多く目立つ。この国で は今、[戦争と平和]が混在している」 。

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★地球中学校
地球中学校でダントツに威張っているのが、アメリカくん。その相棒がイギリスくんで、提灯もちがニッポンくんです。 自分はカンシャク玉を千発も持っているのに、イラクくんや北朝鮮くんの転校生が一発持とうとすると、脅し、攻撃をかけてしまいます。何しろ、バンを張っていますから。
ほかの生徒たちはそのようなアメリカくんに対していぶかしく思ったり、悪いことと思いながら逆らえなかったり、中には注意を与えているものもいます。
この例えでいくと、ネパールは分光、何の資源も持たない山の中の分校のようなものでしょうか。

★平和的解決の模索
口では民主主義を唱えておきながら、実際には武力を使って解決しようとする西部劇国家アメリカに対して、平和的解決を行おうとしうている国がノルウェイです。
今までにパレスチナ、スーダン、スリランカ等に和平調停を試みてきています。ネパール内戦においても国連と共に調停を働きかけているが、(マオイスト側ではなく)政府側が、これを今のところ拒否しています。話し合いでの解決は時間がかかる。しかし、問答無用の武力で攻撃すれば、血が血を生むことはパレスチナ、アフガニスタン、イラクを見れば誰の目にもわかることです。
私はノルウエー方式でこの四月から一年間ほどネパールへ行き、取材兼、反戦活動をしてきます。内戦を終わらせるため大事なことだと考えています。
情報は現地からこのサイトへ送りつづけますので、どうぞ注目してください。



2004・4・26 ネパール・レポート


日時:2004年4月21日 撮影者:志鎌 誠




2004・4・26 ネパール・レポート

日時:2004年4月21日 撮影者:志鎌 誠


2004・4・26 ネパール・レポート



日時:2004年4月21日 撮影者:志鎌 誠



2004・4・26 ネパール・レポート



日時:2004年4月21日 撮影者:志鎌 誠



ネパール・データ 
NO.1


 
・内乱における死者の総数(1996年〜2002年)         7,383名
    内訳
    マオイスト 5,431名
    政府軍   1,952名
    子供      118名
    他、党員、教師、農民等が含まれる。
(「THE HIMALAYAN TIMES」2003・1・15付)

  そして、2003年の1月29日、政府とマオイスト両派が停戦を発表。現在和平会議が進められてはいるのだが、定期的に行われているわけではなく、依然予断を許さない状態が続いている。
他の国でも見られるように、紛争が続けば自然環境に与える悪影響も計り知れない・・・。



志鎌 誠の活動に賛同してくださる方はカンパを心よりお願いいたします。

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「ネパール平和基金 代表 志鎌 誠」
みずほ銀行沼袋支店
普通口座 170-1982769
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この基金へのお問い合わせは
sikamamakoto@yahoo.co.inあるいはinfo@natual.com の志鎌 誠まで。


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ネパール・データ  NO.2

−最近の動き−
1990年:
主権が国民に移管。複数政党制が復活する。
1996年2月:
マオイストが武装闘争を始める。
2001年6月:
王宮殺人事件が起きる。ビレンドラ国王を含む10人が死亡。
2001年7月:
政府とマオイストとの間で停戦成立。和平会議に入る。
2001年11月:
和平会議が決裂。再び内戦に陥る。
2002年10月:
ギャネンドラ現国王が強権発動。再び武力紛争が勢いを増す。



ネパール・データ 
NO.3
  • 「THE HIMALAYAN TIMES」  ヒマラヤ登山に関するポータルサイト
  • WWF Nepal Program  Save on Nepal’s Nature. ネパール・プログラム /ネパールの自然保護サイト

    Nepal Proguram 事例 − サガルマンタ(ヒマラヤ)の、フォレスト・プロジェクト
    ヒマラヤの森林破壊に対し、森林保護とベンガル虎など野生生物の保護活動を詳細に紹介。

  • 「Royal Nepalese Embassy Tokyo」  駐日ネパール王国大使館  
                                    ネパールへの入国に際しては、滞在期間の長短にかかわらず、入国ビザが必要 。

     
    Nepal Adhirajya(ネパール王国 ) 首都はカトマンズ Kathmandu 
    言語 : ネパールには40以上の民族が暮らし、70以上の言語が話されている。
    世界最高峰8,848m(エベレストMt.Everest)サガルマータSagarmathaはサンスクリット語で世界の頭という意味。
    また、ネパールは世界最大の自然博物館である。
    特異な地形と大きな標高差が生態系の多様さをもたらし、世界有数の動植物の宝庫となっている。
    世界中の花の2%
    世界の鳥類の8%(848種)
    ほ乳類の4%
    世界でに分類されている蝶15科のうち11科(500種以上)
    600種類の原産植物
    319種類の蘭


ネパール・データ 
補足

Nepal Proguram 事例 − サガルマンタ(ヒマラヤ)の、フォレスト・プロジェクト
ヒマラヤの森林破壊に対し、森林保護とベンガル虎など野生生物の保護活動を詳細に紹介。

Sagarmatha Community Agro-forestry Project (SCAFP)
The Sagarmatha Community Agro-Forestry Project (SCAFP) was initiated in July 1996 to address the issue of deforestation in the Sagarmatha region. The project focuses its implementation in Chaurikharka VDC (also known as Pharak) of Solukhumbu District in Eastern Nepal, while also implementing some programs in Khumjung and Namche VDCs. The goal of the project is to reverse the trend of deforestation and promote sustainable resource use of forest resources through integrated agro-forestry and community development programs. On 1 January 2002, His Majesty's Government of Nepal provided gazette-notification to the Sagarmatha National Park Buffer Zone. Chaurikharka VDC and settlements in Khumjung and Namche VDCs within the park form the Sagarmatha National Park's Buffer Zone. This significant action was one of HMG/N's contributions to the International Year of Mountains 2002 and also marked the 25th anniversary of Sagarmatha National Park.

    SCAFP's role in the protection of Pharak's forests and wildlife as well as sustainability of project activities is expected to be greatly enhanced as a result of Buffer Zone establishment. The project has been successful in generating conservation awareness among local residents. Women are specially empowered through capacity-building programs that include skill enhancement training tours and literacy classes. This has resulted in maximum participation of women in community development activities. In particular, HMG/N's declaration of Chaurikharka VDC as part of the SNP Buffer Zone was due to active participation and lobbying by local residents, especially women. Mt. Everest (8,848m) in the Sagarmatha region attracts more than 25,000 tourists, primarily trekkers and mountaineers every year. Thus, tourism provides the park with high economic value.

    The economic and management repercussions of tourism result in intricate linkages between tourism, conservation and development. Keeping this in mind, SCAFP established a Visitor Information Center, which was officially inaugurated by the Minister of Forests and Soil Conservation Mr Gopal Man Shrestha on 6 Nov 2001 at Phakding. SCAFP is continuing its alternative energy programs to reduce pressure on forest resources. Installation of back-boiler water heating systems and support to a gas depot run by the Women Awareness Group at Lukla are the major programs introduced to reduce fuel wood consumption.